透析看護師にとって必要なスキルとして最初に挙げられるのは、穿刺のスキルです。透析治療にくる患者は治療の度に痛い針を刺されるわけですから、できる限り痛くないように一瞬で刺してほしいと思うのは当然でしょう。穿刺が上手ければ患者からの評価は高くなり、一方で失敗が多くなれば敬遠されてしまいます。穿刺の技術は数をこなすことで上達するため、先輩や上司に指導してもらいながら正しい穿刺スキルを身につけることが大切です。
透析治療が必要な患者は病気の悪化を防ぐためにも、食事制限などをして今までの生活を変えていかなくてはいけません。そこで必要となるのが、生活指導のスキルです。食生活は病気になったからといって簡単に変えられるものではなく、患者に食事制限を徹底してもらうことは難しいでしょう。しかし、これが徹底できなければ体調の乱れに繋がるため、このスキルの向上は透析看護師にとって必須だといっても過言ではありません。
また、看護の基礎ともいえるバイタルチェックのスキルは、透析看護師に限らず大事なスキルです。透析におけるバイタルチェックは、患者の命に関わる基礎データとなります。透析中の患者の体に大変大きな負荷がかかるため容態が変化しやすく、そのような些細な変化を見逃さないために正確なバイタルチェックが必要となるのです。そのほか、透析機械の操作について、これは慣れるまでとにかく操作方法を覚えることが大切であり、人工透析に関する知識を頭に入れておくことも欠かせません。