透析室勤務と聞いて浮かぶイメージ

技術と知識が必要な透析室勤務は、その特殊性からいろんなイメージを持たれています。患者が気難しい人ばかりで、看護師はすぐに怒られるから精神的な辛さがあるというイメージは、人工透析の現場をよく知らない人ほど持つでしょう。確かに、患者は看護師に強くあたる場合があります。でもそれはごく一部の患者で、すべての人たちではありません。

透析は一度開始すれば、腎臓移植などをしない限り一生行なっていく治療です。体調の急変もありますから、不安な考えを持たない人の方が少ないでしょう。体の状態によっては食事の内容や水分摂取も制限されてしまうため、ストレスが溜まって看護師に八つ当たりしてしまうのです。透析看護師は、そういった患者の心に寄り添うことも大切な仕事と捉えています。患者は透析治療を受けているとはいえ、すべてを理解できているわけではありません。知らない部分があるからこそ不安を抱くので、しっかりとコミュニケーションを取り、丁寧に説明すれば患者の理解も得られます。

また、透析室勤務は給料が安いというイメージがあるようです。ですが、それは夜間がなく日中だけ透析治療を行っている医療機関が多いためで、特別安いわけではありません。患者が寝ている時間を使って透析治療を行う医療機関なら夜勤があり、病棟勤務とそれほど変わらない金額です。もし少しでも多く給料をもらいたいのであれば、認定看護師の資格を取ったり血液曝露リスクに対する特別手当を出したりしている医療機関を選ぶといいでしょう。